今回はWarpの設立20周年のお祝いで、Warpが誇るアーティストが勢揃い。
21時スタート。
会場のCinemaブースでは大画面が設置されていて、そこではこの度日本でもリリースが決定している「ALL TOMORROW'S PARTY」のドキュメンタリーDVDが流されていた。
発売日は12/9だが、今回はタワレコブースで大幅先行発売されていた。
このALL TOMORROW'S PARTIESは今年で開催から10周年を迎えるイベントで、他のフェスと違うのは、アーティスト主導だということ。毎回ホストとなる1アーティストがラインナップを選出し、第1回のホストをMOGWAIが務めたほか、TORTOISE、SHELLAC、Autechre、My Bloody Valentine、The Flaming Lips、Dinosaur Jr.、The Mars Volta、SLINT、The Breedersなどがこれまでに担当。協賛は全くないので、本当に自分たちが好きなことをやれる、という点が大きな大きな意味合いを持っている。
私はALL TOMORROW'S PARTIESのことは全く知らなかったが、流されている映像を見ているとフジロックのようなフェス気分にしばし浸ることができた。
DVDは是非観てみたい。
22:30 Hudson Mohawke
「新世代ビート・クリエイター」の名を欲しいままにしているグラスゴーの若きビート・ジャンキー。
煌びやかなシンセサイザーに変幻自在のビートを操り、観客を興奮の渦に巻く。
個人的にはクラブ系の音をそれほど聴かないので、ライヴを観て、この人のビートはヒップホップが基調にあるのだということを実感した。ファースト・アルバムの印象そのままに、掴みどころのないリズムと強烈なビートが魅力的。

23:15 !!!
Hudson Mohawkeの頃はまだフロアー前方も十分ゆとりがあったが、終わると共に急激に人が前に押し寄せる。
こんなに「!!!」が人気あったとは知らなかった。
客層もがらりと変わり、明らかにロック系の人たち。
登場した!!!はのっけから手加減一切なし。怒涛のグルーヴが爆発。
どんどん興奮したお客さんが前方へ押し寄せる。
確かにこの人たちのライヴは凄い。
CDで聴いてるだけではその凄さは伝わらない。
息つく暇を与えない。もう踊れないほど足腰が疲れても、踊らずにはいられない。
そして、彼らのステージは夜が似合う。
しかも、この12:00という時間がいい。これから始まるという高揚感が弾ける。
「Heart Of Hearts」が最高だった。狂気のグルーヴ。こんなにかっこいいのか、!!!。
そして、この「Hearts Of Hearts」の後が本領発揮。トランペットが鳴り響き、メンバーもお客さんも「本気」でエネルギーをぶつけ合う。真剣勝負。
この日のベスト・バンド。
myspace
http://www.myspace.com/chkchkchk

00:30 Clark
ClarkはRoom11という、先ほどまでよりも広いフロアーで。
既にお客さんが踊りまくっていた。
「turning Dragon」を聴いたときから、これは大きいハコで聴いたらさぞかし気持ちいいだろうとは思っていた。
新作からのナンバーを中心に、ロック系リスナーもクラブ系リスナーも楽しめる選曲で盛り上げる。
変態的なバキバキのブレイクビーツが炸裂。
頭が真っ白になる快感を味わいつつ、次のBattlesが始まるので、途中で抜ける。
この後、さらに盛り上がったのは間違いない。
myspace
http://www.myspace.com/throttleclark

1:15 Battles
少し遅れてBattlesへ。
ちょうど「新作がもうすぐ出るよ」といったMCの後に披露された新曲。
これが、全く予想できない新曲だった。
タイヨンダイのヴォーカルはお馴染みの変形ヴォーカルではなく、より「歌もの」が全面に押し出されている。私には「ニューウェーヴ」っぽく聴こえた。
これにはオーディエンスも大いに面食らっている様子で、反応できないでいた。
続く曲も、「こんなにポップなバンドでしたっけ?」と思わされるほど、キャッチーでダンサブルなナンバーや、タイヨンダイのソロ作の影響も見られるクラシック調の曲など、前作『Mirrored』からは凄まじく進化している。
この日のライヴは「Atlas」では盛り上がったものの、新曲には対処しきれず、不完全燃焼という人が多かったのではないか。
EPの頃からどんどんポップに変化してきていることは間違いなく、次回の新作に対するファンの評価も非常に興味深い。再び度肝を抜かされることは確実そう。
myspace
http://jp.myspace.com/battlestheband

この後、予定ではAndrew Weatherallを観る予定だったけれど、お腹がすいて限界だったので、フードコートへ。
これがまたすごい人が並んでいて、明らかに食を求める人の数と提供する店の数が釣り合っていない。
寒さの中、30分以上食事を求めて並びました。
ありつけたスープとパンはおいしかった!
3:15 Chris Cunningham Live
時間がなかったので、買い求めたスープとパンを持ってそのまま会場へ。
着くと予想以上にお客さんが後方までいっぱい。
2005年のエレグラでのライヴ・パフォーマンスは相当衝撃だったようで、今回もやはり注目度は高い。
Aphex Twin、Bjork、AutechreといったアーティストのPVを手掛けるイギリスの天才映像ディレクター。
そのステージはサマソニで観たAphex Twinの映像と通じるものがあった。
裸の男女が殴りあう映像とぴったりと合った音。
食い入るように映像を観ている人が多かった。
正直、そこまでChris Cunninghamのファンではないけれど、この狂気的で暴力的な映像がここまで多くの人を惹き付けるということ自体にとても興味がある。
何にせよ、世界的な映像アーティストの生のライヴ・パフォーマンスを観るというのはとてもレアな体験だ。

彼が手掛けたBjorkの「All is full of love」のPVは好き。
4:00 Flying Lotus
今回一番期待するステージ。
ステージ上の彼は、とても大きなパフォーマンスでトラックを生み出し、レコーディングされた作品を通してしか想像できなかった私の彼に対するイメージはことごとく覆された。
とにかく、彼は動いた。
クールで内省的かつ知的といった形容詞は、彼のライヴ・パフォーマンスを表現する際は不必要。
ビッグビートでフロアーを仰ぎ、楽しませる。
今回観たステージの中で、最も「温かみ」を感じさせるパフォーマンスだった。
それは、Flying Lotusの人柄が滲み出ていたこともあるだろう。
ステージからはかなり離れた位置にいたけれど、常に笑っている彼の顔には白い歯が輝いていた。
最後は、(誰の曲かはわからないが)有名なHIP HOPのトラックをかけて、観客を巻き込んだ。HIP HOPに対する深い愛情を感じさせた。
とにかく、楽しい時間だった。
終了後、フロアから送られる拍手はなかなか鳴り止まなかった。
myspace
http://jp.myspace.com/flyinglotus


5:15 LFO
ラスト。
この時間になると、完全にテンションが上がりきっている人と、眠さが限界の人で分かれる。
私は眠くて仕方なかったので、後方で眺めていた。
正直、LFOはほとんど知らない。
もう少し早い時間であれば・・・と悔やまれたが、限界だったので途中で帰ることに。
myspace
http://www.myspace.com/lowfrequencyoscillator

エレグラは初参加だったけど、今回はどうやら例年よりもかなりお客さんの数が多かったよう。Warp20周年で出演者が豪華だったからか、クラブ・ミュージックを聴く人が増えたのか。理由はわからないが、イベントとしては成功だったのではないだろうか。
こんにちは。エレグラ良かったですね。音楽詳しいですね。また見に来ます。
返信削除>htrさん
返信削除はじめまして。
ありがとうございます。
エレグラ行かれましたか?
普段はクラブ系イベント行かないんですが、今回はFlying Lotus観たくて行きました。
ブログ始めたばっかりなので、これから増やして行こうと思います。
また気が向いたら見て下さい。