2011/08/29

FUJI ROCK FESTIVAL'11 1日目③ 2011/7/29

(続き)
ARCTIC MONKEYS(GREEN STAGE)

とりあえず観ておくか、ぐらいの気分で、GREENの後方で眺める。


ARCTIC MONKEYSは正直、あんまり興味なかった。
けど、このステージを観て、なるほど、その良さがわかった。
生で聴く方がロックンロールが伝わってくる。
ヒットを飛ばし続けていても、浮かれた様子は微塵も感じさせない。
同性から絶大に指示されるのもうなずける。
革ジャン姿のアレックス・ターナーは、もう10代のあどけない表情の面影も消え、すっかり大人びたナイス・ガイでした。



I Bet You Look Good On The Dancefloorや『Do Me A Favor』といったこれまで何度も聴いてきた曲も、生で今回初めて聴いてしびれた。改めてもう一度、彼らの作品を聴き直してみようと思わせられた。

デビュー当時はこんなに若かった



1週間後にシカゴで行われたLollapaloozaでは、髪型をリーゼント風にがらりと変えてたアレックス。こんな髪型にするところもなんか好感もてる。





CSS(WHITE STAGE)



最初から観るつもりだったのだけど、ステージを勘違いしてて、WHITE STAGEに着いたときは15分ぐらいは経過してしまってた。


CSSのライブは初めて観たけれど、彼女たちの生演奏は想像してた以上に身体に直接訴えかけてくる。CDより数倍、彼女たちが生み出す音楽の楽しさが伝わってくる。


Lovefoxxのカリスマティックな存在感、わけのわからない強烈なパワー。
むっちりした太ももも、髪を振り乱して全身で表現する姿も、ミニスカートで側転する姿も、全てがかわいい(LovefoxxがやるからOK、他の人がやったらアウト)。彼女の口から発せられる音は全て、ポップになる。
そして、このバンドはLovefoxxの存在がインパクト強すぎて普段は残りのメンバーが目立たないけれど、バックの女性メンバーがそれぞれクールに演奏する姿は相当かっこよくてしびれる。


『Let's make love and listen death from above』では、Lovefoxxが「Jump,Jump,Jump」と観客を煽り、間奏では「フゥ、フゥ」とコーラスすると、熱気は最高潮に。




女子は何もかも忘れて踊る。
男子もあまりの楽しさに、つられて踊ってしまう。


紛れもないDance Musicなんだけど、「Body Music」という言葉の方がよりしっくりくる気がする(言葉の使い方間違ってるかもしれないけど)。
それぐらい、身体に訴えかけてくるパフォーマンス。



2ndアルバムは正直、期待外れで繰り返して聴くことはなかったのだけれど、こうしてライブで2ndアルバムの曲を聴くと、驚くほど良かった。CDだとメリハリがなく、音がのっぺりしちゃって、ダイナムズムが伝わって来ない。原曲は良いのだけれど、レコーディングのやり方がそれを引き出せていなかったのか、レコーディング当時の彼女たちのコンディションが悪かったのか。
いずれにせよ、今のCSSのコンディションは非常に良いことは明らか。



新しいアルバムから演奏してくれた『HITS ME LIKE A ROCK』もまた、Lovefoxxのヴォーカルを惹き立てる楽曲。ちょっと舌を巻いて歌う「IT'S HITS ME LIKE A ROCK」の繰り返されるフレーズはかなり頭の中に残り、中毒性高い。

最初から最後まで、パワー全開のライブでした。



COLDPLAY(GREEN STAGE)


FUJI ROCKで観るのは2回目。
花火、紙吹雪、レーザーライト。
全てがトリにふさわしく、完成されたエンターテイメント。



誰もが知ってる曲をGREEN STAGEでやる。
数万人の観客が一つになる、貴重な瞬間。



個人的には、本編最後に演奏した新曲『Every Teardrop Is A Waterfall』がとても良かった。


クリスは、今回のアルバム以上のものはもう今後作れない、というような発言をどこかのインタビュー記事でしてた。それぐらい、この楽曲も完成度が高い。


WASHED OUT(RED MARQUEE)

最も今っぽい音の一つと言ってよい、チルウェイヴ/グローファイ・シーンの火付け役。
アーネスト・グリーンによるソロ・プロジェクト、WASHED OUT。

勝手なイメージでてっきりラップトップでのパフォーマンスだと思い込んでいたんだけれど、これが全くの的外れで、まさかのバンドセットだった。WASHED OUTはキーボードを弾くということが判明。
しかも、レイドバックした音のイメージから、低温なテンションの人だとこれまた思い込みしてたんだけど、これも見事にイメージ裏切られ、かなりエモーショナルに観客を盛り上げるタイプのアーティストだとわかった。


そのギャップが原因なのかどうかはわからないけれど、個人的には、最初から最後まで、どこか違和感を感じてしまったライブだった。


確かに、夏の夜に聴くにはこれ以上ないほど涼しげで爽快な音。





日常のことなんか忘れて、気持よさに身を委ねるのに最適な音楽、なはず(実際に、本人もインタビューで「音楽は逃避するためのもの」とはっきり語ってた)。
けど、その心地良さが今の自分にはしっくりこなかったというのが、正直な印象。
日本の今の現実の状況を忘れることなんて不可能だから。


3月11日以前だったら、この時間に陶酔できたと思う。


WASHED OUTのEPが出て、ここ日本でも騒がれてたのは2009〜2010年のこと。
1stアルバムは震災後にリリースされた。震災の影響があってのことかどうかはわからないけど、EPの時ほどの盛り上がりには欠けた感は否めないと思う。




FOUT TET(RED MARQUEE)


翌日は昼の12:30からFoWがあるけど、この日は深夜まで頑張った。
それも、全てこのFOUR TETを観たいがため。


「鬼才」という言葉が頭に浮かんできたのは、サマソニで観たAphex Twin以来だった。


前半は最新作『There Is Love in You』の曲が中心だったけれど、中盤からはDJ MIXで、完全に彼の独壇場。
次にどんな展開をもってくるのか、予想できない音の連続。
あんなに興奮と狂ったカオスが入り交じった空間を体験できるライブもそうそうない。


Four Tetが繰り出すミニマルと四つ打ちは、想像してた以上にフロアを盛り上げる音だった。


DJパフォーマンスは真剣そのもの。
その緊張が観客側にも伝わってくる。


これはシアトルのラジオ局のDJプレイ映像

Four Tet - DJ set 1 of 3 (Live on KEXP) 投稿者 KEXP




Four Tet - DJ set 2 of 3 (Live on KEXP) 投稿者 KEXP



この日のステージでも、常に機材をいじってた。


 Return to Plastic People (September 2010) AKA FACT mix 182 by Four Tet 


次の単独来日決まったら行きたい。

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