2010/03/28

Bob Dylan And His Band 2010/3/23 @Zepp Tolyo

Bob Dylanが日本にやってくる、しかもライブハウスツアーらしい。

ロック好きなおじさん2人の立ち話でそのニュースを初めて耳にしたとき、「そんなんありえるん?」って、にわかには信じがたかった。

けれど、年明けにはZeppでのライブチケットが発売に。

この3年ぐらいで一気にBob Dylanにはまった私。
遂に、Bob Dylanのライブが観れる。
もちろん行くつもりだったけれど、チケットの一般発売日に予約しそびれ、二日後にチケットをチェックすると全てソールドアウト。。。
ネットであらゆる検索をかけ、何とかギリギリZepp Tokyoの2階スタンディングがかろうじで残っていたため、即予約。
1Fスタンディングが良かったけれど、仕方がない。
観れるだけでも十分、と割り切った。

前置きが長くなってしまったけれど、この日のライブにかける想いはちょっとやそっとではなかった。
何せ、12000円の立ち見ライブなんて初めて。
当日は会社の午後半休を取って望んだ。

午後半休を取ったのに当日会場に着いたのは結局18時になってしまい、会場の周辺にはぐるっと長い長い行列ができていた。
みんな整理番号順に並んでいる。
あのおじさんたちは会社休んできていたのだろうか?

とにかく、会場は既にオープンし始めていたので、急いで会場入りました。
けど、入ってからグッズは場外に売ってることに気付いて後悔。
グッズなんていつもほとんど買わないし、私が行くライブでは大体会場内で売ってるけど、やっぱり大物は違うのね、と一つ学んだ。

2Fの立見席は思っていたよりお客さんが少なくて、全然余裕でした。
中央の手すりで場所を確保。
ステージは青いライトで照らされていた。

会場では詩の朗読が流れていた。

そして19時10分ぐらいに照明が暗くなり、遂にメンバーが現れる。

正直、眼が悪い私には最初どれがディランなのかわからなかった。。。

ディランは黒いスーツに赤いシャツ。そして黒いハットを被っている。
表情までは見えなかったけれど、予想していたよりずっと元気に動いていた。
そして、最新アルバムで聴く、あのしわがれた渋いヴォーカル。
生で観るボブ・ディランだ。

私はディランのアルバムは有名どころしか聴いていないので、演奏される曲の半分以上知らない曲なんじゃないかと思っていた。
さらに、ライブではほとんどの曲がアレンジによって曲調が大きく変わる。

特に、生で聴くディランのハーモニカはヴォーカル以上に胸を打たれた。
DVDで観ていたディランのハーモニカを吹く姿。
言葉はなくても、言葉以上に説得力がある音色。
なんであんなに渋いのか。
これが世界中を魅了し続けるディランなんだと実感。

ギターを弾いたのは「Under The Red Sky」の1曲のみ。
この曲が収録されている1990年のアルバム「Under The Red Sky」は聴いたことなかったため、この曲も初めて聴いたけれど、とても良い曲だった。







『Shelter From The Storm』(1975『血の轍』)

南国からの風が吹いてきそうなアレンジ、とでも表現すればいいのか。
緩く温かい曲調になってました。
良かった。

65年ごろのディランの姿をDVDで観ていた私には、ディランのイメージは若い頃で止まっていた。
とがってるイメージ。
最近のディランはこんな穏やかな側面も見せるのだなと、改めて感じた。


『Stuck Inside Of Mobile With The Memphis Blues Again』(1966年「Blond On Blond」)

生でこの曲が聴けるなんて、ともう感無量。
テンポは早めでハーモニカのアレンジが印象的だった。


『Masters Of Warr(戦争の親玉)』(1963年「Freewheelin' Bob Dylan」)

オリジナルとそれほど曲調は変わっていなかったように思う。
この歌が訴えかけるメッセージの解釈は人それぞれだろうけど、この歌の持つパワーは歌詞がわからなくても十分伝わってくる。
今のディランだからこそ、当時よりもさらに歌声に力があるようにも思う。
ぐいぐい引き込まれた。

You TubeのPVは映像が編集されてるものが多い(ブッシュの映像など)ので、ライブ映像を貼ってます。
これは94年のWoodstockでのライブ。




『Highway 61 Revisited(追憶のハイウェイ61)』(1965年「Highway 61 Revisited」)

めちゃくちゃかっこ良かった。
キーボードが印象的でした。
これもスウィングするようなアレンジで、セッションもかなり長かった。
今回のツアーでは必ず演奏されてる曲のよう。


『Thunder On The Mountain』(2005年「Modern Times」)
ブギーなジャム・セッション。
自由自在のキーボードとドラム。
古き良きアメリカとはこういうものだと思った。
ディランはバンドメンバーとのセッションを心から楽しんでいるように見えた。
私も楽しくて自然に身体が左右に揺れる。

本編最後は「Ballad Of A Thin Man」。
渋く締めくくって、一旦メンバーは退場。

ステージ後方には、目のロゴが大きく映し出されていた。

そして、アンコールで再び登場。
聴こえてくるのは「Like A Rolling Stone」。
アンコールの1曲目で遂にこの曲が。
観客から大きな歓声が上がる。

もう感動しすぎて、一言一言をかみ締めてました。
サビの部分でライトがステージから客席へ流れるように照らされる光景は一生忘れません。

No1のロック・ソングであるこの曲も、この日のアレンジではとても優しい曲調で、ディランのしわがれた歌声が優しくあのフレーズを投げかける。
「How does it  feel」
「With no direction home」

キーボードのアレンジがとても印象的で、適切な表現ではないかもしれないけれど、幼稚園の先生がオルガンで「ドシラソファミレド」をスタッカートをつけて弾くような音でした。


『Jolene』(2009年「Together Through Life」)
この曲もごきげんなブギー調のアレンジ。
ディランのキーボードが華麗に弾む。
アメリカのライブハウスでライブが観れたらどれだけ最高なんだろうと思った。
アメリカの音楽の歴史が詰まってる。

そして、初めてディランが曲以外で発言したメンバー紹介があった。

ラストは「All Along The Watchtower」。
この曲が収録されている「ジョン・ウェズリー・ハーディング」はこれまで聴いたことがなく、この曲も初めて耳にしたのだけれど、圧巻だった。
ラストに相応しい曲でした。

最後、メンバー全員が前に出て一列に並んで、退場。
心からの拍手を贈る。

しばらくその場から動けなかった。

1曲1曲がジャム・セッションで非常に長く、アンコール含めて2時間弱。
69歳になっても衰えを全く見せない。

ディランは渋かった。

そして楽しそうだった。

2001年以来、8年ぶりの来日となった今回のライブツアー。
再びディランの生声を聴けることができることはできるのか。
今回の来日公演に足を運んだ多くの人が、今回がラストになるかもしれないと思って、貴重なひとときをかみ締めて聴いたと思う。

まだ5日ほど東京公演は残されていたけれど、もちろん全てソールドアウト。
もう一回ライブを観たい。
でも、この日あの場にいられただけで、感謝すべき。
大げさではなく、歴史の一ページを見た。

終了後、物販買いに並ぼうと思ったら、他部署の本部長を発見。
嬉しくて声を掛けさせて貰いました。
40代後半の本部長はディランの初来日公演を高校生の時に観たという。
めちゃめちゃ羨ましい。
けれど、そのライブには拍子抜けしたらしい。

自分用に記念のチロルチョコとTシャツを購入。
本当にライブで物販買うことないけれど、記念に。
日付入りのTシャツが欲しかった!売り切れていて残念。

ディランの自伝とか読んでみたい。


オフィシャルのホームページは充実してて、全公演のセットリストもあります。
試聴もできる。

http://www.bobdylan.com/#/tour

日本のソニーミュージックのサイトでは解説が。

http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/BobDylan/special/news.html





2010/03/07

trashcan sinatras SPECIAL ACOUSTIC SHOW @CLUB QUATTRO 2010/3/3

グラスゴーのネオアコバンド、Trashcan Sinatrasのアコースティック・ライブに行ってきました。

昨年のFUJI ROCKでも来日していた彼ら。
今回のツアーは、サニーデイ・サービスとの共演ということもあって、東京は追加公演も決まったものの、2日ともSOLD OUT!
私は気になっていたもののチケットは買ってなかったんですが、前日の大阪公演を観た知り合いの人があまりにライブが良すぎたらしく、「明日のアコースティック・ライブは都合が合えば是非観に行って下さい!」という熱すぎるメールを下さったため、当日急遽行くことに。

このアコースティック・ライブ、贅沢すぎるひとときでした。
というのも、1日と4日の東京公演はチケット完売でどうやらお客さんも満杯だったみたいだけれど、この日は着席式のライブで、ほとんどのお客さんが座ってゆっくり観ることができたのです。
その雰囲気といったら、もう海外のリゾート地でショーを観ているかのような気分。
渋谷にいるなんて思えないほど時間がゆったりと流れていた。

来ているお客さんも本当にトラキャンがずっと好きなんだろうなと思わせるような30~40代ぐらいの人たち。

ヴォーカルのFrank Readerは麦わらっぽいハットを被って登場。
大きなスピーカーの上に座ってアコースティック・ギターを爪弾く姿がまたリラックスムードを醸し出してました。


トラキャンの唄を聴いていると、何気ない日々の生活の中に幸せがあるんだと気付かされる。
都会でストレス感じながら身を削るように働くのではなく、自然に囲まれた場所で生活し、毎日日が暮れるまでちゃんと働いて、仕事の後は家族や仲間とおいしいご飯食べて、(私は飲まないけど)ビール飲んで、いい音楽聴いてゆったりと過ごす。
それが一番幸せなんじゃないかなーと、『Freetime』を聴きながらグラスゴーの人々の暮らしを勝手に空想していた。

この曲聴いていると、涙が滲んできた。

歌詞を意識せず音楽を聴いてそんなことを考えていたけれど、この歌詞をちゃんと見たら素敵すぎる。

「i celebrate the beauty in life - it's my duty in life」
「i'll take these blue skies, however fleeting it might be too late tomorrow」
「i can't stand the waiting -freetime」
「i can't stand to waste it - freetime」
「await simple pleasures my beautiful wife in her beautiful life」
「 to the rhythm of change we'll carry on walking
the hills of glenrosa stand in our future
there's beauty in life
yes there's beauty in life」


PVも爽やかなんで、ぜひ観てみて。

『freetime』(AL「Weightlifting」)



トラキャンと言えばこの曲。
『obscurity knocks』(AL『Cake』)



今回のライブはお客さんからのリクエストも事前に受け付けていたのだけど、ライブ中にも「何かカアリマスカ?」とお客さんに呼びかけ、すかさずお客さんは次々と曲名を叫ぶ。

1曲終わるごとに、心からの拍手が送られる。
普段のライブではここまで1曲1曲に対して心の込もった拍手はなかなかない。

中盤では、Frankが「ソガベ」と客席に呼びかけ、曽我部恵一がステージに登場。
曽我部恵一が作った日本語の歌詞を、二人で一緒に歌う。
この曲は今回のツアー会場限定発売のCD「TOWN FOXES ep」に収録されている曲「TOWN FOXES 」で、邦題は「夢色の街で」と付けられてます。
UKではamazonやiTunesでも買えるみたい。

曽我部恵一の声は相変わらず特別で、素晴らしいデュエットでした。
曽我部本人は1曲のつもりだったようだけれど、Frankの呼びかけでもう1曲二人で歌ってくれた。
歌ったのは『how can i apply…? 』。
この曲が持つ春を感じさせるような優しいメロディに、曽我部の声がとても似合う。
非常に良かった。

名曲です。
『how can i apply…? 』(AL「A Happy Pocket」)





翌日のサニーデイ・サービスとのライブを観ても良かったなと思わせられるほど、うっとりさせられる歌声を聴かせてくれた。


本編終盤の『Weightlifting』、『People』、『The Engine』の流れは、本当に素晴らしかった。
アコースティックの繊細な音だけでここまで感情豊かに抑揚を表現できるものなんだと思った。
アルペジオの表現力の幅の広さ。
ネオアコ初心者の私にとっては新しい発見でした。


見事復活を果たした2006年発表のアルバムの代表曲。
一番聴きたかった曲。
『Weightlifting』



『People』(AL「In The Music」)



全24曲、2時間以上の演奏。
ライブ後にはCDやグッズ購入者対象にサイン会まで行い、ファンにとってはこれ以上望むものはないほどサービス精神たっぷりのライブでした。


『i wish you’d met her』




『wild mountainside』





『hayfever』(AL『I've Seen Everything』)




『got carried away 』





トラキャンの紹介を少し。

トラキャンは1987年にグラスゴー郊外で結成されたインディー・バンド。
1990年に出されたファースト・シングル「Obscurity Knocks」は今でも多くにネオアコファンに愛され続ける名曲。
セカンド・シングルは「Only Tongue Can Tell」。
そして、彼らの代表的作品となるデビュー・アルバム「CAKE」をリリース。
デビューアルバムはスマッシュ・ヒットしたものの、その後は商業的に苦戦し、作品がリリースされなかった時期もあった。
しかし、2006年にリリースしたアルバム「Weightlifting」で見事に復活し、来日公演も果たす。

トラキャンのボーカル、Frank Readerは、Fairground AttractionのボーカリストEddi Readerのお兄さん。


オフィシャルHPではいろんなライブ音源がストリーミングで聴けます。
http://trashcansinatras.com/av/audio-downloads/


今回のツアーのセットリストもオフィシャルHPで公開。
http://trashcansinatras.com/gigs/gigs-2010/

2010/3/3 渋谷CLUB QUATTRO 


1. all the dark horses
2. i wish you’d met her
3. wild mountainside
4. freetime
5. obscurity knocks
6. i see the moon
7. hayfever
8. earlies
9. astronomy
10. in the music
11. to sir, with love
12. got carried away
13. prisons
14. i hung my harp upon the willows
15. should i pray?
16. town foxes
17. how can i apply…?
18. thrupenny tears
19. duty free
20. easy read
21. weightlifting
22. people
23. the engine
24.the therapist